語学堂へようこそ
韓国では、主に留学生が語学を学ぶ場所を「語学堂(オハクタン)」と言います。大抵の場合は、大学の敷地内に、大学の付属施設として作られています。
最近は韓流ブームのためか、日本人の留学生も増えてきました。
ですが、やはり一番多いのは韓国人だけれども、外国で生まれて韓国語が上手に話せないという人です。
見た感じは韓国の人にしか見えないのに、話したり書いたりすると、「あんまり上手じゃないのね」と分かることが多いです。
語学堂は大抵3カ月が1学期となっています。
8学期、つまり2年で最上級までのクラスを終えるようにカリキュラムが組まれていることが多いです。
外国人向けの韓国語の習熟度を測る「韓国語能力試験」というものがありますが、この試験は1級から6級に分かれています。
通常、日本では1級が一番上になりますが、韓国では6級が最上級となります。
この6級の試験に合格することを目指して、2年間勉強して行くのです。
日本語と韓国語は、語順もほとんど同じで、どちらも漢字を基本とした言葉です。
外国人の中でも最も韓国語習得に向いているのが、日本人なのです。
上達も英語圏の人などと比較すると格段と早いことが多いのです。
ですから、語学堂によっては日本人専用の1年6カ月のコースを設けているところもあります。
日本人専用のコースでも、先程も述べましたように大半の人が「おじいちゃんが韓国に住んでいる」とか「お父さんの代から日本に来た」韓国籍の人です。
最近は短期留学などで、韓国の文化や言葉に興味を持つ日本の主婦や学生が、気軽に留学するようになりましたが、2000年の初めころまでは、そのように全く韓国と血縁がない人は少数派でした。
ですが、韓国人だと言っても、語学堂に通う人はもちろん韓国語が流暢ではありませんので、休み時間は日本語で話してしまい、先生に注意を受けたりしています。
韓国の大学では第二外国語として日本語が選択できる学校が多く、日本語をある程度分かる人も多くいますので、日本語が分かる語学堂の先生もたくさんおり、初級クラスで生徒たちが答えられないと、日本語で答えを言ってくれたりします。
大学付属の語学堂の特徴は、大学生と頻繁に交流があることです。
語学堂の掲示板にサークルの勧誘や、クラブ活動のお誘いがたくさん貼ってあります。
大学の寮に暮らしながら語学堂に通う生徒や、休日や夜は大学生とコンパをすることも珍しくありません。
3カ月、6カ月の短期で留学しても、大学生活を送るように楽しく過ごすことができるのが、韓国の語学堂なのです。